リック・最後の戦い(本編4)

□第一章
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その夜。リックはレジスタンスの基地へ向かった。
基地として使われているそこは過去に闘技場として使われていた場所の地下で、闘技場自体はすでに経営難から潰れていた。
ちなみに、今ではほとんどの娯楽施設が経営難で潰れている。そして娯楽を失った人々の心は荒む一方だった。

リックはドアをノックした。
ドアについた覗き穴から、何者かがリックをじろじろと眺めた。
「来たか、リックさん!」
そして、それからようやくリックを招いたレジスタンスの男が嬉しそうにリックを出迎えた。
「ああ…」
気の無い返事をするリック。しかし男はそれを気にしていないかのように陽気な声だった。
「さあ、とりあえず早く奥へ入ってくれ。帝国に知られたらマズいだろう?」
「ああ」
そう言うと、男はまたも気の無い返事をするリックを引っ張って中に入れ、扉をばたんと閉じた。
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