リック・最後の戦い(本編4)

□第三章
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次の日。
酒場に居たリック達レジスタンスの元に、一人の騎士が来た。
「ノーザンゴルド王国騎士の者だが、君達が昨日の戦いを行ったのかね」
「ああ」
男が本当にノーザンゴルドの王国騎士だとすれば、リック達に嘘をつく理由は無かった。というよりは、嘘をついてはいけなかった。
「我らが王が君達を呼んでいる。私に着いてきたまえ」
「王様が?」
ナツミが、変なものを見る目で騎士を見た。
「なんだその目は…ああ。私は詳しい事を聞かされてはいないが、とにかく王が君達をお呼びなのだ」
「へえ…」
「私を疑うな。着いてきたまえ」
それを聞いたリック達は、内緒話を始めた。
「マジか?」
ライオットがうさん臭そうに言った。
「知らねえ」
リックもまた、うさん臭そうだった。
「でも、本当に王様が呼んでるんだったら、行かなきゃヤバいんじゃないかと俺っちは思うぜ」
リコは頷きながらそう言う。
その言葉を聞いて、リックは騎士に質問した。
「リーダーだけでいいか?」
「構わん」
「よし、じゃあ俺とライの二人で行こう。他の奴はここで待機してくれ。特に絲夜、仲間を守ってくれよ」
「しょうがないわね…」
絲夜はかったるそうにそう言いながら、仕方なさそうに頷いた。
かくして、リックとライは王の住まう城へと向かう事となった。
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