殺し屋リック(短編・グロ強)

□ケース5・サウリスタの騒動
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リックは絲夜を連れ、(所々穴の開いた)ジープでサウリスタへと向かっていた。
「楽しみね」
「ギリアムズ・アサシンギルドはどうやら雑魚が多いらしいぜ。ガントレットが言ってた」
「雑魚でもいいわ。私にしたらみんな雑魚だもの。それなら数が多いほうがいいわ」
「違いない」
リックは乾いた笑いを漏らした。絲夜の強さは圧倒的で、どんな手練でもかなわない。絲夜の使う生きたワイヤー、「ブラッディジャック」で何者も途端にばらばらにされてしまう。
リックはその強さには感心しているが、自分が手に入れられるとしても欲しいとは思わなかった。戦いを無意識中に楽しみとしているリックは、そんな強さを手に入れてもつまらないだろうと思っているのだ。それならぎりぎりの橋を渡っている方がまだ面白い。
「さ、もうすぐサウリスタだ」
リックはそんな考えを他所に、そう言った。
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