殺し屋リック(短編・グロ強)

□ケース8・狂った愛情
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リックは、タバコをくわえて満月を見ながらリナと語らい、夜の時を過ごしていた。
「こうして月を見るのなんて久々だな」
「そうね…リック、最近忙しかったものね」
「ああ」
リックはタバコの煙を肺に入れ、吐き出した。こうしてゆっくりタバコを吸うのも久方ぶりに感じられた。
「ねえリック」
「なんだ」
「幸せね」
「ああ。幸せだ…こうしてリナと居れる事が幸せだ」
「あたしもよリック…って、何を言わせるのよ」
リナは照れてリックを叩いた。だが小さなリナの小さな力では痛くもなんともなかった。
「痛くねえぞ」
「痛くなくていいのよ」
二人は笑いあった。笑いあえるこの時が、二人にはとても幸せに感じられたのだ。
だが、その時は窓枠に突き刺さった一本の巨大なまち針…そう、スティッチのまち針で壊された。
「…仕事だ」
「しかたないわね…いってらっしゃい、リック」
「ああ」
リナはリックの頬にキスをした。
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