SHINHWA NOVEL 4(恋愛小説)
□エマのバレンタイン(heart blanket特別編B)
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里江おばさんの家を出て、ミナお姉ちゃんの家まで向かった。
電車で20分。
手にしている包みから漂うチョコレートのいい香りをたまに嗅ぎながら向かった私。
ドアを開けてくれたのはマナおばさんだった。
「こんにちは」
「エマちゃん。どうしたの?」
「ミナお姉ちゃんいる?」
「うん、居るわよ。寒いからあがって」
「お邪魔しまーす」
リビングに入ると、ミナお姉ちゃんが自分の部屋から出てきた。
「エマ、どうしたの?」
「あのね、ミナお姉ちゃんに食べてもらおうと思って」
「ん、何?」
「ガトーショコラ。作ったんだ〜〜〜」
「わあ!すごい!それってバレンタイン用?」
「うん」
「貰っていいの?」
「うん!マナおばさんも!」
「あら〜…ありがとう」
「里江おばさんに教えてもらって作ったから、味は間違いないから」
「そう、それは安心ね」
「うちのママは塩と砂糖を間違えてクッキー作ったことあるらしくて…」
「あはははははは…そう言えばそんなこと言ってたことあったわ!エンディに食べさせる前にちゃんと味見しておいてよかったって言ってたことが」
「あり得ないよね!!」
「疲れてたんじゃないの」
「それにしてもありえない〜!」
「あははは」