『LOVE REASON』
□第4話「真っすぐな想い」
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物語の時間はここで一日前にさかのぼる…。
「…っく。……っく。」
夕暮れ時の屋上、綺麗な夕焼けの景色の中で涙にくれている少女が一人いる。
…水嶋さやかである。
彼女はあの日以来、放課後屋上に来ては人知れず涙にくれていたのだ。
「……っく。……っく。………。」
彼女はフェンスの金網を握りしめたまま子供もように泣きじゃくる。パーフェクトガールと言われている普段の彼女の姿ははどこにもない…。
……ガチャ
「…さやか。ここにいたの?」
そこに、ドアを開けて一人の少女が入ってきた。彼女は心配そうに声をかける。