黒絡

□終焉に、独り
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最近、警察の幹部たちが鬼兵隊に襲撃されるようになった

まさかとは思っていたが

近藤に呼ばれた沖田は、近藤の顔を見て自分の想像が当たってしまっていたことを知った。

-土方さん-

小さく呟くと大粒の涙がボタボタと落ち膝を濡らした



その夜、土方は近藤に呼ばれた。
彼は近藤に問いただされる前に自分が鬼兵隊に情報を渡していた事を話だした。

「トシ………」
「すまねぇ、近藤さん…あんたを裏切っちまった。今まで…本当に………………すまねぇ。」


土方は深く頭を下げずっと「すまねぇすまねぇ」といいつづけた。
その日から、土方は屯所の片隅にある、小さな窓がついているだけの独房に入った。自分の命日が明日に迫った夜、土方を訪れた客人が一人。土方から情報を得ていた人物、高杉。正門から入ってきた彼はすぐに隊士達に囲まれた。しかし、焦りもせず、奥から出
てきた近藤を隻眼で見つめ言った。

-あいつにあわせてくれねェかァ?-






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