戴き物

□残暑に熱。
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残暑に熱。そのに。


じりじりとにじみ寄ってくる吾代を余裕ヅラで待ち受けるネウロ。


「吾代よ、そんなにこのリモコンが欲しいのか?」

「じゃなきゃこんな必死にならねぇよ」

思案顔になるネウロ。

「フン、ならこれをくれてやろうではないか
我が輩奴隷に優しいご主人様だからな」

そう言ってぽいっと吾代に向かってリモコンを投げ渡した。
「っぅおっと!?

…っしゃ!!
やったな探偵!!」

「…フン…」

あれ…?
意外に渡してくれた…?

でもなんでネウロニヤニヤしてるんだろう…(汗)?

「へっ!!
早速つけるか…
やっと涼しくなるぜ」



ポチッ

…?

ポチッ…

……?

ポチポチポチポチポチポチポチポチポチ…

…………。

ポチチチチチチチチチッッ!!
……………...

「うぁぁぁぁ!!
何でつかねぇんだコノヤローっ!!」

「ああ!!そうだった!!
電池が切れていたのだったな
すまんすまん☆」

「なっ!!
化けモン…てめぇ……
くそぉぉっ!!」

そういうことでしたか!

「チクショぅ………っ!!
しゃあねえ、せっかくだから電池買ってくるわ…」

「む……
待て吾代」

「…んだよ」

「わざわざ買いに行かなくても涼しくなれるだろう」

「はぁ?またうちわか?あれ全然涼しくならねぇよ」

いつの間にか吾代さんの目の前に立っているネウロ。
「?なんだよ」

ガシィッ!!
「ふぁ!?」
ぽいっ!!
「うぇえ!?」
どしゃぁぁっ!!
「ゴフッ!!」

「フハハハww
床は冷たくて涼むにはちょうどいいだろう」

「ぐげぇ……」

伸びてるよ、吾代さん…

「まぁ、吾代だけ涼ませるのもなんだからな」

ぇ、嫌ぁな予感が……(汗)
「いいよいいよ!!あたしは暑さぐらい我慢するから!!」
「なぁに、そんな遠慮することはないぞvv」

「いゃぁっ!?」

頭をガシィッ!!










ぽすんっ。
…何でソファーに座ってあたしを膝の上に座らせているんですか?



「!?!?!?!?///////」

「我輩の頬は冷たいだろう?」

頬を擦り擦りと擦ってくる魔人。

「〜〜〜〜/////」

こんなネウロの顔が近いと
恥ずかしくて余計熱くなっちゃうよ……////

「暑いときは言え
いつでも頬擦りしてやるぞ
貴様より体温が低いからな」

そう言って、優しく口付けて。

「…そんな事されたら
余計熱くなっちゃうよ…」

「ならばそれはそれで
我が輩の熱だけで一杯になってしまえ。」

「意地悪魔人…」


残暑の暑さだって二人の熱さには敵わないもので。


そんな日曜日の午後の昼下がり。


end...


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