銀魂ハどりーむハ
□君は知らないその花の名を
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今日は家に九兵衛さんが来る。
姉上が「おいしい羊羹を頂いたのよ、九ちゃんと食べようかしら」
なんて張り切っていた。
でも
九兵衛さんが家に来るのを一番喜んだのは
僕だったりする
「あ…」
僕は九兵衛さんを向かえに行く途中
アスファルトに咲く一輪の花を見つけた。
薄紫のけして派手ではない、だけど凛とした
可愛い花だった。
「九兵衛さんに似合いそう」
彼女がこの花を持つ様子が目に浮かんだ。
プチッ
優しく折れないように
そっとその花をちぎった。
喜んでくれるかな?
きっと少し微笑みながら「ありがとう」
って言ってくれる
「新八君?」
「九兵衛さん!」
僕は咄嗟に花を後ろに隠してしまった。