銀魂ハどりーむハ
□君は知らないその花の名を
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彼女は
大輪の花束を抱えながら駆け寄って来た。
「…その花…どうしたんですか?」
「ああ…これは土方君に貰ったんだ、なんのマネか知らないが、お前に似合うと」
そう言った彼女は
とても
幸せそうで
僕の入る余地なんか無くて
見たこともない笑顔で
他の男の人と
幸せを分かち合っている
彼女は彼が好きなんだ
その笑顔は僕のモノじゃない
「どうしたんだ?新八君」
「いえ、早く行きましょう!姉上が羊羹冷やして待ってますよ!」
僕は
薄紫の花を握りつぶして
偽者の笑顔を作った。
君は知らないその花の名を