M a i n

□あめあがり
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骸がうつむきながら答えているのを見た雲雀は

「ごめんね」

と謝った。しかも軽く笑いながら。

「え・・今・・雲雀君笑いましたヵ・・?」

骸はキョトンとしながら尋ねた。

「ねぇ骸ッ!来て!」

骸の問いには答えずに雲雀ゎ骸のほうへ駆け寄り

骸の腕をグイッと引っ張り、

さっきまで自分のいた場所へ連れてきた。

「え・・何ですヵ・・」

「見て!」

雲雀の指差したほうを見ると

さっきまで彼が見ていた水たまり。

それを覗き込むと、そこには

とても鮮やかな青い世界が広がっていた。

思わず見惚れてしまうほどの。

「・・綺麗ですね・・」

そう言い終え雲雀を見た。

「でしょ?」

なんと雲雀はまっすぐ骸を見てニコッと笑ったのだ。

すると骸ゎみるみるうちに真っ赤になった。

「キミ熱あるの?」

「相変わらず鈍感ですね」

「わけわかんないよ」

そう言って雲雀は空を見上げた。

怒ってしまったのだろうヵ。

そう思って骸ゎ彼の後姿を見つめた。

「骸・・・虹」

彼の見上げた先を見ると、雨上がりの空に

大きく架かった七色の橋。

それを見つめて微笑む好きな人。



「・・雨上がりの空も悪くありませんね」

「でしょ?」


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あとがーき(・ω・*
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