反逆 壱

忠誠
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私は貴方に、一生の忠誠を誓います。






ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア様






まだ十二にもならなかった私の前に現われた二人。

ルルーシュとナナリー。

今にも消え入りそうな少女と、今にも死んでしまいそうな少年だった。
前者は肉体が、後者は心が。


しばらくすればナナリーは私に懐いてくれるようになったが、ルルーシュはそうはいかなかった。
自分はナナリーのためだけに存在するとでも言うかのように、ナナリーに心を配り時間を費やしていた。ナナリー以外の者には壁を造っていた。

そんな彼でも数年一緒に暮らす内に私にだけは打ち解けてくれるようになった。
敵意がないとわかったのか、利用価値があると思ったのかはわからないが私にとっては好都合だった。


ルルーシュの後ろに立ちたい。
横ではなく後ろに、背中を護れるように。



私は貴方の騎士になりたい。
貴方の高圧的な声に支配され、利用されたい。



私の望みはそれだけ。





でも、スザクが現われた。





旧日本国最後の首相、枢木氏の息子。
アシュフォードに来る以前に二人がいた家。

ルルーシュの親友。

貴方の騎士の座に一番近い男。



悔しかった。



スザクよりも私のほうがルルーシュと長くいたのに。


男女の差などではなく、信頼の差。



ルルーシュの笑顔が増えた。





悔しかった。



悔しかった



壁を感じた。



二人と私の間に壁があった。



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