他ジャンル夢

□暑い熱い
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「あ・・・暑い・・・暑すぎる・・・・・・」

教室の自分の席で溶けるようにしてだらりと俯せていると、左目に眼帯をした鋭い瞳を持つ少年が睨みながら少女に言葉をぶつけてきた。


「うるせェ。少しは黙ってられねェのか」

暑さで倒れている少女にかなり冷たい視線と共になんとも辛辣な言葉を送る少年。
怖い。はっきり言ってかなり怖い。もう視線だけで人を殺せそうなくらいだ。
しかし少女は負けじとギロリと睨み返しながら少年を見て口を開く。


「・・・なにさ高杉。あんたは暑くないわけ!?」
「別に」

さらりと涼しげな表情で答えた高杉に、少女は軽く殺意が芽生える。
私はこんなにも苦しんでるのに!!
神様はいろいろ不公平だ。


ムスッとしたまま再び顔を机に戻す。

・・・どうせ高杉にはわかんないよ、この暑苦しさは・・・!!


「・・・・・・オイ」
「・・・」
「・・・」

私は無視する事にした。
だって、暑くて誰とも関わりたくないし、何より相手が高杉だし。
ちょっぴり無視した後の事が不安だけど、私負けないんだから!



・・・・・・・・・ん・・・?
なんか背中が暑い・・・・・・?


急に自分の背中に感じた違和感に不思議に思った少女は、ふと後ろに視線を向ける。

「っ!!??」

言葉にならない叫びをあげてしまった。
・・・いや、あげずにはいられなかった。


何故なら・・・

「たたたた高杉ぃ!?」
「・・・確かに暑ぃなァ・・・」


高杉が私の上に覆いかぶさるようにして抱き付いていたから。

「ちょ・・・!高杉!?何して・・・!!」
「クク・・・さっきより熱くなってるみたいだぜ?」
「!!バ・・・バカ!!!!」


もう、心も体も熱いです・・・。



暑い熱い

(いつまでくっついてるつもり!?早く離れてよ!!セクハラで訴えるぞコノヤロー)(・・・チッ)(舌打ちっ!?)



*END*


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