コードギアス

□バラは綺麗だから
2ページ/10ページ

なんでこんなことになっているんだ!!
俺はそう叫びたかった。


なぜなら、ゼロとして中華連邦に長期滞在し、エリア11いや日本に戻ってすぐ次の日に、なぜかあのアーニャ・アールストレイムとデートすることになっていたからだ。

不機嫌なロロが言うには、影武者である咲世子がアーニャに、

「この間、アナタが二人いるのを見た……。
それにこの写真のルルーシュは本当にアナタじゃないの?
私は真実を知りたい……だから、教えて。
誰にも言わないと約束するから……なんならあんなロールケーキ(皇帝の事)なんかじゃなくアナタの騎士になるから。」

と強く迫られ、ついその話は今度学園じゃないところで話すからと約束してしまったらしい。

なんだそれは、あれほど俺の素性を疑っているアーニャには気をつけろと言っていたのに……。
何デートの約束なんてとっているんだ、咲世子。


俺はすぐさま、そばで控えていた咲世子を睨み付けた。
咲世子は申し訳そうな顔ではなくきっぱりとした顔をしていた。
そして、珍しく俺に反論して来た。

「お言葉ですが……、ルルーシュ様、これは絶好の機会とも言えます。」

「どういうことだ、咲世子。」

そう言ったのは俺でなく、今まで会話に入ってこなかったヴィレッタだった。
くっ俺の言おうとしたことを……。

「私が見たところ、アーニャ・アールストレイムにはブリタニアに対する忠誠心は一切ないようです。それにルルーシュ様に多大なる興味をもっているように思えます。
ですので、現在拘束されているカレンさんについての情報を得ることも、本当にルルーシュ様の味方にすることも可能だと私は思うのです。」

「なるほどな、そういう事か。」

それにすぐさまヴィレッタが反応した。
しかも、なにやら咲世子といっしょに女子高生のようにはしゃいでいるのだが……。


カレンの事などで了承したのは分かったが、何なんだ女性陣のこの盛り上がりかたは。
意味不明だぞ?

「オイ、なぜ盛り上がるんだ?」

だから、俺は聞いてみたんだ。


「兄さん、気にしないでいいじゃない、そんなことは。
それにデートには咲世子に行かせればいいし。」

それを遮るロロ。

「何言ってるんだ、ロロ。」

「そうです、ロロ様。ルルーシュ様に行って貰わないといけません。」

それに反発するヴィレッタや咲世子。

「咲世子が蒔いたタネです。咲世子が回収すべきです。ねえ、兄さん。」

そう言い俺に迫るロロ。

なんだか近すぎる気がするが……気のせいだよな。
しかし、咲世子は天然だから任せてしまうと余計に厄介なことになりそうな予感が……。
ならば、仕方がないか。

「いや、明日のデートの件は咲世子の言う通り俺が行く。」

俺がそう言い放った途端、咲世子たちは喜び、ロロは落ち込んでしまった。
まったくなんだと言うんだ?

Next→
アーニャ登場
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ