04/03の日記
23:57
始まりの始まり 〜 Re: Forget Memory's
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自己満足星蓮船企画補完SSシリーズ。
今回は始まりへ繋がる、遠い昔の物語。
さして重要でも無いし、読みたい人だけ読めばいい。
ただ、読んでどうなっても責任はとれないから。
逸れだけは、勘弁ね。
じゃあ、スクロールして。物語を、知りましょう。
??「ねぇお母さん…どうしてお兄ちゃんは行っちゃうの…?」
少女は、目に涙を溜めながら疑問を投げかける。
??「しかたないのよ…あの子が決めたんだもの…」
母と呼ばれた女性も、うっすらと涙を浮かべていた。
??「ごめんな…***、また会えるから…帰ってくるから」
兄と呼ばれた少年は、少女を宥めなる。
??「うん…まってるから…」
少女は精一杯に笑顔を作る。
??「帰ってくるのね…じゃあ…いってらっしゃい」
??「うん…行ってきます」
……。
…………。
「っ!!?……ゆ、夢…」
かつて少女だった頃の記憶。幻想郷に来て、忘れていたのに…。
「…結局、お兄ちゃんは…帰って来なかったのよね…はぁ…」
ため息が出る。寝汗が気持ち悪い…。
「……まだ起きてるかなぁ…」
もう今日は寝付けないだろう…それなら、彼の傍に行ってみるのも悪くないか。
「着替えからね…起きてるといいけど…」
願いを込めつつ、布団から抜け出した。
「ねぇ、朱音」
博麗霊夢は、前から思っていたことを聞こうと口を開いた。
「ん、どうしたの?」
朱音は、疑問に答える為に返事をする。
「アリスに初めて会った時に、教えて無いのにどうして名前を言えたのかなぁって」
かなり前のことだが…。
「あぁ…なんかさぁ、知ってる気がしたんだよな」
「…え?そんなはず無いわよね?」
「うん…知らないはずなんだけど…」
コンコン…
「あれ?お客様みたい…ごめん霊夢、ちょっと出てくるよ」
「ええ、あ…話は後で、かしら?」
「うん、すまないね」
がちゃ…
「あら…起きてたの…ごめんなさいね、こんな時間に」
「…アリ、ス…こんばんは…」
噂をすればなんとやら、アリスが訪問してきたのだ。
「霊夢、朱音はどうかしたの?」
「さぁ…ただ、ちょうど貴女が話に出たのよ、まぁ上がって?」
「そう…様子が変だけど…」
「う…。あ、そうだ。アリスも居るし、纏めて話すのも悪くないかな…」
「え?…あ、そうね…。アリスはどう?」
「…いえ、私はいいわ。…話があるの…相談、とも言うわね」
予想出来なかった話を振られた。
「え?あ、うん…構わないけど…」
「まず、私の話を聞くところからね。5年ほど、前の話よ…」
昔、アリスには兄が居たらしい。名前は覚えていないとか。二人暮らしで、人間界に住んでいたらしい。
アリス「お兄ちゃん、起きてー」
「ん…もう少し寝かせて…」
アリス「起きてよぉ、一緒に遊ぼうよー!」
「わかったよ…何処に行く?」
アリス「あのね、えっと…公園!」
「ああ、少し待ってな?」
アリス「うん!」
すごく仲が良かったらしい。
しかし…二人の血に。
…繋がりは、無かった。
それでも、二人は仲が良かった。
実際の兄妹より、ずっと。
その日は、二人で出かけていた。
アリス「お兄ちゃん、早くー!」
「おいおい、引っ張るな、危な…っ!」
引っ張られた先には、速度を落とせずに突っ込んで来る、トラック。
「アリス!」
せめて、自分を盾にと。
アリス「きゃっ!」
ドンッ!!
二人は無情にも、撥ねられてしまった。
……。
「…え?でもアリス、今…」
「えぇ、生きてるわ」
「じゃあ、お兄さんは…」
「いえ、この段階ではお兄ちゃんはまだ生きてるわ」
「「え?」」
「話を聞きなさい。続き行くわよ」
??「お………ん、……て」
「……んぅ…」
アリス「お兄ちゃん、起きて!」
「あれ…生きてる…?」
??「御目覚めになられましたか?」
アリス「この人は、夢子さんって言って、お兄ちゃんのお世話を一緒にしてくれたんだよ」
「そっか…ありがとう、夢子さん」
夢子「いえ。起きれますか?」
「…うん」
夢子「では、あのお方に会って頂きます…」
「…誰に?アリスは一緒でいいの?」
夢子「この世界の主、神綺様です。アリス様も御一緒にどうぞ」
「そう…早速行こうか。アリス」
アリス「うん!」
………。
神綺「はじめまして…アリスちゃんと…」
アリス「お兄ちゃんだよ!」
神綺「あら…素敵なお兄さんね。なら私もお兄ちゃんって呼ぼうかしら。ね、お兄ちゃん♪」
「まぁなんとでも呼んで良いけど…」
夢子「では私はお兄様ですね♪」
……それから、ここが魔界であること。
神綺達が人間で無いこと。
他にも、いろいろ教わった。
神綺「貴方達を帰そうと思えばすぐにでも帰すことができるわ。どうする?」
アリス「私ここにいたい!」
「アリスがこう言ってるし、一時は居るよ」
神綺「そう。よろしくね、アリスちゃん、お兄さん」
アリス「うん!」
「よろしくね」
「ねぇ、私は魔界に行ったけど、そんな男の子見てないわよ?」
「そうでしょうね。貴方が来る前に、動きがあったもの」
「………」
それから一ヶ月、魔界での生活に慣れてきたころ。
神綺「本気なの!?貴方だけ魔界から帰るなんて…アリスちゃんはどうするのよ!」
「ごめん…でも、帰らなきゃいけない気がするんだ…」
神綺「なら、どうしてあの時帰らなかったのよ!!」
「アリスが、此処の生活に慣れるまでは居ようと思ったから…」
神綺「そう…私はね、できれば、アリスちゃんが大きくなるまで、此処に居てほしい」
「……うん」
神綺「でも、貴方が決めたなら、止めないから」
「ありがとう…アリスを、頼むよ…」
神綺「ええ…」
………。
神綺「アリスちゃん…言いにくいんだけどね…」
アリス「…どうしたの、お母さん…?」
神綺「………お兄ちゃんね、元の世界に…」
アリス「帰っちゃうの…?」
神綺「そうなの…」
アリス「ねぇお母さん…どうしてお兄ちゃんは行っちゃうの…?」
少女は、目に涙を溜めながら疑問を投げかける。
神綺「しかたないのよ…あの子が決めたんだもの…」
母と呼ばれた女性も、うっすらと涙を浮かべていた。
「ごめんな…アリス、また会えるから…帰ってくるから」
兄と呼ばれた少年は、少女を宥めなる。
アリス「うん…まってるから…」
少女は精一杯に笑顔を作る。
神綺「帰ってくるのね…じゃあ…いってらっしゃい」
「うん…行ってきます」
………。
「これが、私の昔話。それから、霊夢達が来たり、成長を早めて幻想郷に来たりしたのよ」
「アリス…貴方、意外とハードな人生を送ってるのね」
「……思い、だした…」
「え?朱音?どうしたの?」
霊夢の問い掛けが聞こえる。
「アリス…もし、もしだよ?」
「ええ…私も、もしかしたらと思って来たのよ…」
「アリス…朱音…もしかして貴方達…」
霊夢は理解しがたいように口を開いた。それに続いて。
「…お兄ちゃん…なのね?」
アリスから、問われる。
「…肯定するよ。アリス…妹だったんだね」
「やっと会えた…!もう、どれだけ待ったと…!」
「…ごめん」
「いいじゃない。会えたんだから。違うかしら?」
「霊夢らしいわね。そのとおりなんだけど…ね」
「…あぁ、そうだな」
こうして、またひとつ、過去が語られた…。
ふふ、こんな過去、誰が予想したんでしょうかね?
……まぁ、まだ補完するところはありますわ。
また、次の機会に。
あること無いこと書かれた文献を読み解きましょう。
☆コメント☆
[ヘタレな僕←] 04-04 22:10 削除
いっそ、気に入った娘みんなと関係持って
幻想郷を統一する話にすれば良いかと←
…それ何て、うたわれるものww←
因みに、これの主人公は自軍の女性キャラ全員(娘?は除く)と
セ×ク×する所から『好色皇』とかよばれてます←
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