小説
□かけがえのない時間
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どれぐらい没頭していたのだろう
「――…アスラン!!?な、何でそれを…!」
その叫び声にアルバムから顔を上げれば、イザークが真っ赤な顔で俺の目の前にやって来た。そして見ていたアルバムを取り上げられる。彼が帰ってきたのを気が付かない程、俺はアルバムに熱中していたようだ
「あらイザーク。駄目じゃない。アスラン君まだ見ている途中よ」
「母上も何故このような物を今更出しているのですか!?」
イザークは部屋の隅に控えていた執事達にアルバムを戻してこいと部屋から追い出した。すると意味深な笑みを浮かべたエザリア様も部屋から出て行ってしまった。この部屋には俺とイザークの二人
ぜぇぜぇ…と息を切らしている彼の背中に向かって俺は彼を呼んでみた
「…イザーク」
「………………何だ」
少しの間が空いて返された返事はぶっきらぼうで
「イザーク」
「………」
「イザーク」
「…何だ」
「イザーク」
「あぁもう!!なんだよ!!」
漸く振り向いた彼の顔はやっぱり赤かった
「そんなに恥ずかしいのか?」
「当たり前だッ」
ズカズカと近付いて来て、ドカッと俺の隣に腰を下ろした。赤く染まった彼の顔を覗き込もうとしたが、顔を反らされる