小説

□暑い日の過ごし方
3ページ/4ページ

「やあ、おかえり」

ズーッと鼻を鳴らすアスランの顔色が青い。しかも腕には鳥肌が立っている

「馬鹿か貴様!無理に水に浸かるなよ!!風邪引くぞッ」

アスランを叱ろうとしていた考えは直ぐに変わった。いくら暑くても長時間水の中に入れば身体が冷え過ぎてしまう。バスタブの中から奴を引きずり出そうとした途端、先に奴がザバァと辺りに水を撒き散らしながら立ち上がった

「イザーク!」

そして上がってきたかと思えば、すっぽんぽんのまま俺に抱き付いてきた

「な、な…なんだ!?」

慌てふためく俺を余所に、着ていたアンダーシャツを脱がされ、再び抱き付かれた。ひやりと冷たいアスランの素肌が気持ち良い。思わず俺も冷えたアスランの背中に腕を回した

「…な?ちょうど良いだろう?エアコン付けてたら何故か壊れてしまって、直そうとしたんだけどなかなか難しくてさー…」

ははは、と苦笑いするアスランに俺は怒りがスッと抜けていくのを感じた

「だからアスランがエアコン代わりって事か?」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ