小説
□暑い日の過ごし方
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「やあ、おかえり」
ズーッと鼻を鳴らすアスランの顔色が青い。しかも腕には鳥肌が立っている
「馬鹿か貴様!無理に水に浸かるなよ!!風邪引くぞッ」
アスランを叱ろうとしていた考えは直ぐに変わった。いくら暑くても長時間水の中に入れば身体が冷え過ぎてしまう。バスタブの中から奴を引きずり出そうとした途端、先に奴がザバァと辺りに水を撒き散らしながら立ち上がった
「イザーク!」
そして上がってきたかと思えば、すっぽんぽんのまま俺に抱き付いてきた
「な、な…なんだ!?」
慌てふためく俺を余所に、着ていたアンダーシャツを脱がされ、再び抱き付かれた。ひやりと冷たいアスランの素肌が気持ち良い。思わず俺も冷えたアスランの背中に腕を回した
「…な?ちょうど良いだろう?エアコン付けてたら何故か壊れてしまって、直そうとしたんだけどなかなか難しくてさー…」
ははは、と苦笑いするアスランに俺は怒りがスッと抜けていくのを感じた
「だからアスランがエアコン代わりって事か?」