小説

□暑い日の過ごし方
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何故こんな時に地球へ、しかもこんな暑い時期にわざわざ暑い土地へ降りなければならなかったのか。上からの命令を恨んでしまう程暑い。じわじわと降り注ぐ太陽の光に頭が沸騰しそうだ。今なら砂漠の虎を尊敬する。と言っても彼はもう砂漠の虎では無い。ただのコーヒー好きのオッサンと成り下がった一般人だ

「暑い暑い暑いぃ!!」

ともかく早く家に。ザフトが管理している小汚いアパートへ向かう。きっとアスランが(俺の出張に奴も道連れにした)ガンガンに冷房を効かせているに違いない。そう思うと自然と歩く足も早くなる。俺を昼間に上がらせてくれた現地の隊の隊長に怨念を送りながら、ようやくアパートに帰り着いた

ガチャガチャと鍵穴に鍵を差し込む。最初は何故セキュリティーカードで開かないのかと文句を言っていたが、まぁなかなか古典的で気に入っている
ドアノブを捻り、そこから冷気が出迎えてくれるだろうと思っていたのに

俺を出迎えたのは外と同じ、暑い空気だった

「アスラァァンッ!!!」
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