小説

□自由を破り裂いて
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今は何時だろうか







窓もない部屋の真ん中にアスランはボンヤリと思った

時計も無ければカレンダーもない
唯一あるのはベッドとその脇にある小さなテーブルと明かりを灯すランプだけ

一体今はいつなのか、何時なのかも分からない空間の中に一人


両手にはそれぞれ手錠がかけられ自由はない

両足には何も付けられてはないが力がなくどうする事もできないアスランはただその身をベッドに預ける事しかできない







最初はこんなのではなかった


父が死んだあの大戦のあとオーブに亡命しようとした時、彼―イザークが俺を引き止めた

『オーブに行ってもやることはない』

と言われ、仕方なく俺はイザークの家に居候のような形で上がり込んだ

その時はちゃんと部屋も与えられ、家具も用意してくれた

色んな問題で外出ができない俺にとってパソコンは暇つぶしにとっても良く、頻繁にカガリやキラ達にメールのやり取りをしていた
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