小説
□自由を破り裂いて
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ブツブツと呟くイザークにアスランは恐怖を覚えた
誰が彼をこのようにした?
まさか
――――俺…?
ガタガタと震えるアスラン
俺が彼を変えてしまったのか?
その真実に体が震えずにいられなかった
そんなアスランにイザークは
「大丈夫だ怖がるな。俺が守ってやる。貴様の周りにいる奴らは全て排除してやるから安心しろ」
と耳元で優しく囁く
「まずはオーブだな…」
ふと頬にあった温かみが消え、ポツリと呟いたイザークにアスランは目を見張る
空色の瞳が濁っている
――――本気!?
「イザーク!!待てっ!」
「すぐ戻ってくるから良い子にしてろよ」
そう言って扉に足を進める
「駄目だ!止めろ!」
アスランは手錠を力強く揺らす
彼を止めなければ…!!
そんなアスランに穏やかに微笑み扉を開ける
「行ってくる。手土産は…そうだな、あの小娘の遺体かな」
「止めろおおぉ――――――!!!!!」
アスランの悲痛な叫びは扉によって閉ざされた
end.