小説
□幼き思い出色褪せても
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「母上あの人は?」
母のエザリアに連れられパーティーに参加したイザーク
――この時、8歳
母のドレスの裾を掴み指を差した方向には同い年であろうか子供が二人いた
その内の一人はピンクの長い髪を可愛らしく二つ結びして水色のワンピースを着た子
そしてもう一人は藍色の髪で肩に付かない程度の長さの子で服装は黒の短パンに白のシャツを着ていた
「あら、一目惚れ?」
エザリアは微笑んでイザークを見ると満更でもないのか微かに赤くなっていた
「ふふ、ラクスちゃんよ」
「ラ…クス」
一文字ずつ確認しながらじっと見つめる
藍色の髪の子を
「で、もう一人はアスラン。アスランの所のママとは仲が良いのよ」
「アスラン…」
と呟きピンクの二つ結びの子を見る
「さぁ挨拶に行きましょうかイザーク」
「はい母上」
そうしてエザリアの手に引かれ、気になる子がいる輪の中へ入っていった