小説
□色〜シキ〜
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じぃ―――…
「…」
じぃ――――――……
「さっきから何なんだ…」
「いいなぁ」
「は?」
さっきからジットリと恋人であるアスランに嫌という程見られている
問いかけてみれば“いいなぁ”と一言言った
勿論目線の先には俺
「主語がないぞ貴様」
「だから、いいなぁって」
コレと言って指差した物は俺
…じゃなく俺の着ている軍服らしい
「まぁ一度は憧れるよなー」
いつものように隣にいるディアッカがアスランの言っていることに賛同する
「俺は黒、アスランは赤。でイザークは白」
「何が言いたい」
「俺は赤と緑、黒を着たけどアスランはずっと赤だからさ。飽きたと思うだけ」
ディアッカの言葉にアスランは首を縦に振った
「飽きたで軍服を変えられるかっ!!」
色で階級が決まっているザフト
自分の着ている軍服の色が飽きたからと言って簡単に変えられる訳がない
「ならさ」
ぎゅっと俺の腕を掴んで見上げるアスランの翡翠の瞳はこれでもかと言うほど輝いている
そして行動は何かお願いする時に使う
まさか……