小説

□不器用な愛情
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イザークの右手にある物
それはアスランが無くしたと思っていた新色のハロだった

ラクスにまたあげようとあれこれ悩み、機能性だけでなく見た目にもこだわったハロ
お陰様で四方八方から見ると光の具合等から、いろんな色彩が楽しめる代物に完成した
そして普段はハロに名前を付けないのだが密かにアスランはそのハロを“トルネードレインボーハロ”とセンスの無い名前を付けている
そこまで想いが詰まったハロ(通称トレハロ)が昨日の晩姿を消したのは記憶に新しかった

「何故君が持ってるんだ」

「たまたま拾ったんだ」

さらに眉間の皺が深くなるアスランは渋々片手を前に突き出し

「なら返してくれ」

とこれまたぶっきらぼうに言うとイザークは笑った

「相変わらずだな。お望み通り返してやるよっ!!」

言いながらイザークはハロを両手で掴みアスランに構えると両手を振り上げ――…







投げた








一度アスランとイザークはキャッチボールで勝負をした事があった
シンプルにどちらの球が早いか
お互いは肩が外れそうになるまで投げあった
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