小説

□君の中に俺を
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「また貴様は…」

上がりたてホカホカで寝室に登場した恋人にイザークはため息をついてベッドへ座るように促すといつものように髪を拭いてあげる

「風邪引くぞ」

呆れた口調も添えて文句を一つ
大抵この後アスランは軽く不機嫌になるのだが

「だって早く上がった方がイザークと一緒に過ごせるだろう」

と可愛らしい事を口にした

珍しく素直なアスランにイザークは頬が緩むのを感じた





イザークはこの頃仕事が立て続けに忙しい余りで、ろくに家に帰れる状況ではなくアスランは毎日虚しく過ごしていた
そして久々に休暇を取れたイザークは疾風の如く帰路へ着き、ゆっくりと二人の時間を堪能していた




「アスラン…」

ほのかな石鹸が香る項にキスを一つ落とせば小さな反応が帰ってきた
ギシリと軋む音を立てながらアスランは後ろへ向き首に腕を回す
そうして仕返しとばかりに唇を奪うと綺麗な水色の瞳は一瞬驚きに見開いたが、すぐに優しく細められる

今から待ち受ける快楽を前にアスランはゆっくりと目を閉じた
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