小説
□無知の行動、愛故に
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肝心のイザークは目を見開き呆然としていた
(よし…!!成功したっ)
その様子にアスランは一気に緊張がほぐれて身体の節々から力が抜けるのを感じたと共に、案外呆気なかったなと多少落胆の色を浮かばせる
が、しかし
「…その台詞、本当は明日に言ってもらいたいもんだが」
唐突に呟くイザークに今度はアスランが呆然とする
「大体、俺はどんな冗談も通じない男と知ってのことか?」
「…は?」
本を閉じ、ジリジリとアスランに近寄るイザークにアスランは後退する
「全ての嘘、冗談も真に受ける。だから貴様の想いを受けて立とう」
グイッと腕を掴まれ、次にはイザークの腕の中にいるアスランはパニック状態
「ばっ…!!今日何の日か知ってるのか!?」
「別に何の日だろうと構わない。自分の言った言葉の重みを知れ。まさかこの俺に愛の告白をするなんてな…」
イザークは笑いながら、頬を真っ赤に染めるアスランを見つめる
「悪ふざけはよせっ!!」
そんなイザークに逃れるように腕を突っぱねるが、どこからそんな力があるのか、なかなか離れられない
「俺はふざけてなどない…真面目だ」
頬にキスを落とせばアスランは驚きの余り、口をぱくぱくとさせるだけ