小説
□糖分高めのある日
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なんとかソファーへ座らせる事ができた
アスラン本人は流石に起きようとしているらしいが、頭が、ぐらんぐらんと不安定に揺れている
見ていて面白い
そしてそのままキッチンで遅い朝ご飯に取り掛かる
と言ってもほとんど出来ているのだが
せっせと料理を運ぶ間に、眠さに負けたのか今度はソファーに倒れるようにしてアスランは寝ていた
数分もしないうちにテーブルには用意が出来上がる
「…おい」
ぺちぺちと頬を軽く叩く
「ご飯だ…顔だけでも洗って来い」
「ん……」
ゆらりとこれまた不安定な足取りで洗面所へ行かせ、イザークは煎れたコーヒーを啜りながら新聞へ目を通す
しばらくしてアスランが戻ってきた
「おはよう」
「うん…おはよう」
そう言ってニコリと笑うアスランにもう一言イザークは付け加える
「誕生日おめでとう」
パチクリと瞳がまん丸になる
アスランの視点がイザークから壁にかけてあるカレンダーへと
そしてテーブルの上のデジタル時計に
「まさか…忘れてたのか」
呆れたと言うように額に手を立て俯くイザークに慌てて言い訳をする
「いや、明日かと思ってて…」
「わざわざ俺が平日に休暇を取ると思うか?」