小説

□美しき世界
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落ち着く為に息を吐き出す
外では雨が降っていて、自分の荒い呼吸とその雨音が混ざっていた


「んぁ…」

ゆっくりと腰を浮かせば、ズルリと熱が走る
そしてそのまま腰を落とす
その繰り返し

暗い部屋の中
雨のお陰で月明かりなんて無いのに、寝たままの彼の髪は銀色に輝いている
その瞳は楽しそうに細められていて
綺麗な澄んだ青
舐めたらどんな味がするのだろうか

「は、ぁっ……い、ざ」

熱を孕むそこに、ぐっと力を込める
生々しい形が身体全体に伝わって身震いした

「なんだ、もう終わりか?」

少しだけ息を詰めたイザークが笑った
それにムッとして俺はまた動き出す

「べつにッ…、あ…!」

急に腰を掴まれ、熱が奥深くを抉った
その刺激で中途半端に止まった腰はそのまま固定され、さらに快感を送り込まれる

「あっ、あ、ぃざ…うご…く、な、ッ」

俺の制止の声に、ピタリと動きが止まる
イザークは腹筋の力だけで上半身を起こした

「…手伝ったら悪いか?」

少し掠れた声に俺の身体の奥がじんじんと熱くなる

「ん?」

ちゅ、と耳にキスされると同時に濡れた音が直に響いた

「なんか言え」

耳の中に舌先が入れられ、時折イザークの息が俺の聴覚を犯す
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