小説
□美しき世界
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「イザーク…もっと」
掌でイザークの背中を撫でる
緩やかに自分で腰を動かせば、ようやく耳元からイザークの顔が離れた
「了解」
満足そうに笑ったイザークは、抱きかかえるように腕を俺の背中に回して、再び熱を打ち付ける
イザークの荒々しい呼吸に何とも言えない色気を感じて彼の肩口にしがみついた
まだ雨は降っている
「あっ…い、ざっ…んっん」
「……?」
快楽に流されそうになる神経を引き締めるように、しがみついた手にぎゅっと力を込めて彼の耳元で呟いた
「…ふッ、……す、き…」
イザークのそれがズクン、と大きくなった気がした
「可愛いこと言うな…」
はぁ…っと熱っぽい溜め息が俺の肩にかかる
ヤバい、それだけでイキそう
「も…がまん…でき、な…」
「俺だって同じだ馬鹿野郎」
ガツガツと腰を打ち付けてくる
いつの間にか俺は下に寝かされて、イザークが上にのし掛かっていた
微かに光る銀髪
繋がっている部分も、てらてらと光っていて恥ずかしくなり瞳を閉じる
視界が闇になり、聴覚がより一層強くなった
イザークの呼吸、俺の呼吸…二人から生まれる音
俺とイザークだけの世界が雨音に包まれた