小説
□一度で二度おいしい
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それは俺の誕生日を軽く1ヶ月過ぎた頃に届いた
――誕生日おめでとう。これは日頃働き詰めのイザークにプレゼント。だが俺はアスランに使わせるべきだと思う。その方がお前喜ぶぞ!
お世辞にも綺麗とは言い難い字体で書かれたメッセージに眉間に皺を寄せた
(何故働いていないアスランに俺に贈られてきた物を使わせなきゃいけないんだ!)
隣にはその働いていないアスランがワクワクしたようにメッセージカードを読んだ
「じゃあ俺が使っても良いか?」
「これは俺に贈られた物だろうが!」
「えー」
ガサゴソとビニールシートを剥がす
ディアッカから俺に(あと一応アスランにも)贈られてきたものはマッサージチェアーだった
「じゃ、早速」
とアスランが座ろうとする
「待て。可笑しいだろ、俺にくれた物だぞ」
俺が先だ、とアスランをチェアーから立ち上がらせる
「だって、ディアッカが俺に使わせろって書いてたじゃないか。点検がてら俺に使わせて、変な所があったら俺に治させるつもりなんじゃないのか?」
「いつものネガティブ思考は何処にいったっ!!」
とすん、と座ったアスランが俺を見る
俺の手にはリモコン