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□理由
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しかし、骸が再び扉を開けたことによって、あっけなく現実逃避から引き戻された。
「ちょっと!部下が助けを求めてるっていうのに、なんで無視するんですか!」
A.関わりたくないから。
でも、執務室に入らなければ仕事が終わらないのだから、ずっと無関係を装うわけにもいかない。
「十代目の執務室でなにしてんだテメェ!!」
いきりたつ獄寺君をなだめて、骸に問う。
「…獄寺君、いいから。で、骸はなんで頭から血を流してるわけ」
「僕がやったんだよ」
「!?雲雀さん!?」
骸の背後から突然雲雀さんが出てきた。
執務室に今までいて何故気付かなかったのかはおいておくとして、何かにとても怒っているように見える。
…何に怒っているのか見当はつくが。
「骸、とりあえず…雲雀さんに咬み殺されちゃって」
「何がとりあえず!?嫌ですよ、僕だってなんで雲雀くんが怒っているのかわからないんですから!」
「わからない?君は本当に白々しいね」
雲雀さんの常は無表情な顔に青筋がたった。
「任務中、あんなことをしておいて…!」
「あんなこと?」
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