時流の狭間
□Sport!
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光「美夜乃…お疲れ、様…」
美「まだまだ元気!次の綱引きは光流も出るんだよね」
光「ああ。…是非、にと、請われて…な」
美「さすが!100m走も男顔負けだったもんね」
光「…200m走、は…惜しかった…な…」
美「…駆がすぐ後ろだったのが運の尽きだったよ…」
山「美夜乃――――っ!怪我は大丈夫かっ!?は、早く保健室にグッ!?」
美母「額すりむいたくらいでガタガタ騒ぐんじゃないわよ。美夜、一度全競技出るって決めたのなら、やり遂げなさい」
美「当たり前!見ててねお母さん!行こう、光流」
光「…せめて、洗ったほうがよくないか?」
美「転んだだけなんだから大丈夫!ほら、綱引き急がないと出れなくなっちゃう!」
光「…そう、だな。行こう」
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大「あ、美夜出て来た!」
空「…随分勢いよく転んでたよね」
大「後ろの駆センパイがメチャクチャプレッシャーだったんだろ」
空「でしょうね。スタートラインに立ったときから後ろやたらと気にしてて、クラウチングスタートした瞬間につんのめったもの」
大「にしても、やっぱ山本さんは心配し過ぎだよな」
空「顔面イったらだれでも心配するわよ」
大「まーな」
空「全く、本当にいつも心配させるようなことばっかり…!」
大「一々心配してるあたり、やっぱ空は優しーよなー」
空「っ今回は美夜が怪我したから心配なだけ!」
大「さっき『いつも』っつったじゃん」
空「こ、言葉の綾!ほら、そろそろ綱引き終るよ!」
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