《約束》〜君といた夏〜第一部
□告白
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「どーしてひでちゃんはいつもそーなの!?どーしてなにも言ってくれないの!?ねぇ…ひでちゃん!どーしてなのよ!?私が先輩と付き合っちゃってもいいの!?ひでちゃんは私が本当に好きなの!?私が勝手に付きまとってるだけなの!?本当は迷惑なの!?あの約束も小さい頃だからいい加減な約束だったの!?答えてよ!この前ずっと一緒って言ったじゃない…約束してくれたじゃない…」
多分絵理はこう言ってたんだと思う。
泣きわめいてるような状態でよく聞き取れなかった。
「落ち着けよ!」
「もういい!!」
そう言い残し絵理は部屋を飛び出して行ってしまった。
「あっ…」
俺は追い掛けて行けなかった。
たとえ追い掛けて行ってもきっと何も言えなかっただろう。