はくしゅろぐ

□雨の日の詩人営業中
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『酔うて候』




「チカさん……酔ってる?」

「え?匂う?ちゃんとブレスケアしてきたけれど」

「いや、そっちじゃなくて」

「?」

「いつもと、感じ方がちがうから」

「……っ」

「ほら、ね」

「……だって、断りきれなかったんだもの」

「うん」

「一杯だけの、つもりだったのに」

「うん」

「俺の酒が飲めないのかーって」

「……うん」

「あれ、ほんとに聞いたの初めてだった。都市伝説かと思ってたのに」

「…………………うん」

「ユミコ?」

「ねえ、チカさん?」

「はい?」

「集中してくれません?」

「え?」

「酔っているなら、無理しちゃいけないかな、って気をつかってゆるめたのに」

「ゆる……」

「おしゃべりする余裕を、あげたわけじゃないんですよ?」

「……ひゃ、」

「集中して」

「……う、うん……んっ……」

「ね、感じ方が違うでしょう?」

「……あ」

「あっつい……酔ってるんですね」

「そ、そんなこと、ない」

「ごまかさないで」

「…………ゆみ、」

「酔うなら、わたしに酔ってください」

「……う、ん」

「ね……」

「うん……ねぇ」

「はい?」

「ユミコも……酔ってる?」

「……なんで?」

「……いつもと、ちが……」

「酔ってますよ」

「……」

「……もう、ずっとね」










++++++++++
た、たまにはえろいのが書きたくなるんですよにんげんだものーーーーーー!


いいわけはしません。読んでの通りですので。


チカさんはそういうときもわりと口数多いタイプだと思いますよ(何言ってんのアナタ)。


お、お読みいただきありがとうございました。


20110621
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