日常語リ
□桜家
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「え?何か言った?」
不思議そうに問う涼に妖は。
「やっはり兄さんのことが大好き、って言ったのよ!」
意味不明の言い訳、もとい本音を口にした。
「は!?なんだい、いきなり。…でも、うん。ありがとう」
ぽんっと音がしそうなほど真っ赤になった妹を見ながら、微笑む涼。
「んもう!早くしないと、お母さんが待ってるわよ!!」
照れる妖。
あははは、と笑いながらも去って行く涼。
涼が去って、一人になった妖はぽつりとこぼす。
「…私だって、初恋だったんだからね」
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