セキレイ

□1話
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「・・・」
「どうしたのですか?海渡さん」
「え、あぁ何でもないよ」
出雲荘・・・
俺、海渡はここにすませてもらっている。
まぁ・・・居候の身だからな
ここを経営している人がまぁ知り合いだからその行為に甘えて
だけど、しっかりお金は出してるし問題はない
今の所ここにすんでいるのは主を除いて俺を含んで4人
騒がしいようで案外今の所は静かなんだよな
・・・怒らしたら怖い人いるし
「なにかいいましたか?」
噂をすればなんとやら、とは言うけど
「いいえなんでもございませんよ美哉さん」
「そうですか?」
「はい。」
美哉・・・俺と関わりのある人で
どっちかというとお母さんやお姉さんって感じの人
だけどお母さんだなんて本人の目の前で言ってはいけない
自分の身がなにより大切だからな
ふと、何かの気配がした
それは、多少遠くでも俺たちだからわかる気配
そして、それは同時に俺の仕事の開始を知らせる
「・・・ちょっと出てくるね、美哉」
「・・・お気をつけて」
「うん」
美哉もなにかわかっているのか、簡単に見送ってくれた
すでに彼は目的地に着いているはず
「・・・さてと、“翡翠”活動開始しますか」
隠し持っていたものを取り出し、身につける
そして、俺は出雲邸を後にした
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