04/27の日記

23:03
黒子:憧れていたかった(青黒←黄)
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最初はなんでこんな奴がレギュラーなんだって、納得がいかなかった。

次に、試合で見たあの真剣で…どこか寂しそうな瞳が、頭からはなれなくなった。



次に、試合の帰りに初めて見た、君の微かな微笑みに、心臓が一気に五月蝿くなった。




その日から毎日、どんどん君への想いはオレの気持ちもお構いなしに成長していって、諦めて自覚した時には最早手のつけようが無いほどに、オレは君に溺れていた。


「黄瀬君。片付けは終わってませんよ。」

「でも黒子っちー…ちょっと本気で待ってっス…体力限界……」


今日は本当に、何故か何時も以上にハードだった。てか、赤司(今日初めて話した…)にめっちゃ扱かれた。
その所為で正直な所足立つのもきつい。


「…まぁそうですね。じゃぁ僕がかわりにやっときますから少しでも復活したらかわってください。」

「…うん。ありがとっス。」


本当は黒子っちにそんな自分の仕事押し付ける真似はしたくないけど、冗談抜きで今はキツイから甘えさせてもらった。
後でやるから、て言いたくても今日の戸締りの責任をどうやらキャプテンからいい渡されているらしくて、片付けが遅くなればなる程比例して黒子っちの帰りも遅くなってしまうからいいにくい。

と、


「おーい、テツ!お前何やってんだ?」


向こう側の扉から入ってきた青峰は一年に混ざって後片付けをしている黒子っちを見つけて話しかけている。…よく黒子っち見つけたな。


「黄瀬君が動けないそうなので、代わりに片付けしてます。」

「は?おい黄瀬テメェあれくらいでへばってんじゃねぇよ!」

「あれくらい??!!青峰っち何見てたんスか!!本当に終わりの辺とか過呼吸で死ぬかと思ったんスよ!?」

「はっ!そりゃテメェの体力が無い証拠だ!体鍛えろ体!!」


ははは、と離れて座ってるオレの所に届くような声で話しかけながら、その手は自然と黒子っちの頭に乗せられている。
その青峰の手をうっとおしがるそぶりを見せながらも、払いのけない黒子っち。


「てかテツも別に教育係だからってここまでしなくていいだろ!」

「いいんですよ。明日からちゃんとやらせますから。今日だけ特別です。」

「そーかよ。ったくお前は甘いっつーか…」

そういってぐりぐりと黒子っちの頭を撫でる。
それに一瞬だけだったけど…黒子っちが嬉しそうに瞳を細めた。

まぁその後はぺいっって効果音が付きそうな程清清しく振り払っていたけれど。

そして振り払われた青峰の方も、その事を大してキにした様子もなく笑ってる。




(…あぁ…幸せそうだなぁ…)



別に二人は付き合ってるとかは無いらしい。
前黒子っちに聞いた時まるでオレをごみでも見るかのような瞳で睨みながら否定してたし。

それでも、そんな恋人とかそんなのが無くったって、二人には他人が入れないような空気を漂わせることがままあった。


黒子っちはオレの教育係だから、オレが一番黒子っちといる時間が多い。
部活の大半はオレと黒子っちは一緒にいる。


だから、余計にそんな場面に出くわす回数は多い。


それを羨ましいと思わないなんて嘘だ。
青峰のその位置に今青峰がいる事が嫌じゃないなんてのも嘘だ。



…けど、今二人のこの空気を、壊したくも無い気がするんだ。



あんなに幸せそうな黒子っちの笑顔は、青峰の隣でないと見れないから。

オレじゃぁ…あんな笑顔に、してあげれないから。




―――馬鹿みたいだけど、あの二人の関係に、純粋に憧れてたんだ。



なんて幸せそうなんだろう、自分もあんな風になりたい。

思わずそう思ってしまうんだ。あの二人を見てると。



この抑えておくのも難しい黒子っちへの想いを伝えて、黒子っちの隣の、あの位置に行きたいと思う。

それは強く、強く思う。




(でも、あの二人を、壊したくない。)



理想なんだ。オレの。
そんな理想の二人を壊してまで…と思うと、この想いを黒子っちに伝えるなんて出来なかった。



だから、オレは、ずっと…




    …ずっと、憧れていたかった。






それが、諦めるための理由になっていたのに……











「やっぱ、黒子っちください。」











(手放す位なら、最初からオレにくれればよかったじゃないか!!!!)








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けっこう本誌の内容を使ってますすみません。ネタバレになって・・・ますかね?
しかし黄瀬の気持ちとか考え出すといくらでも出てくるし、そのどれもなんだか全てじゃない気がしてなりません。

黄瀬…お前、深すぎるよ…


因みに赤司さんが黄瀬をめっちゃ扱いたのは、レギュラーにそろそろ入るだろうと思って限界を見るため…っていらない設定があったり無かったり…

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