その他

□甘い味
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課業を終わらせて急いで寮へと帰り、事前に準備しておいた(自分なりに)おしゃれな服へと着替えて病院へ。ここ最近の郁に日課になりつつある行動だ。
訓練のあとで疲れていてもそれは変わらない。否、逆にこの日課は疲れをも吹き飛ばしてくれている感じだ。病院へと向かう足は自然と上機嫌だ。

昨日も服の準備をしていると横で見ていた柴崎が、



「毎日毎日よくやるわね〜! あーあ!ラブラブですこと!!」



と半ばあきれたように言ってくるが、それがなにか?である。

そうだ。やっと晴れて‘恋人’になれたのだから少し位浮かれたってバチなんかあたるかっっての!!…と開き直り精神全開だ。




病院のとある一室。【堂上篤】のプレートの前で最終チェック。
普段気にもしない髪とか細かいところを整えて、ノックする。この瞬間いまだ慣れない。どうしても一瞬ためらってしまうのはどうにかしたいものだ。



「どうぞ」
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