02/05の日記

08:43
復活:ある冬のサプライズ(ディノツナ寄り・ディノ誕)
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日本時間で2月4日の朝、8時27分。日本到着。


「あー!出来れば昨日のうちに着きたかったなぁ。」

「仕方ねーぜボス。流石に仕事をほっぽりださせる訳にはいかねぇんだから。」

「わーってるって!ただの我侭だ。」

「我侭なんて寧ろ今我侭の最中だろ?」

「っ、いいじゃねぇか!誕生日なんだから!」


空港で黒スーツのファミリーたちと談笑しながら、車で向かうは並盛。この時間だとツナの家に行ってもきっとツナは学校のはずだ。だからツナの学校の終わる時間を狙って学校まで行き、ツナを拾って帰ろう。


「ってことで、それまでは日本観光といこうじゃねーか!」

「どういうわけだよ!」


ははは、と陽気な笑い声が響く。まぁキャバッローネの専用機で来たしまわりに人はオレ達しかいないからいくら騒ごうが構わないだろう。

そうして部下たちと楽しく、それはそれは楽しく日本観光をした。

誕生日でなくても優しい部下たち。そんな奴らが1年に1度のこの日にオレにより良い日を送ってもらおうとがんばってくれる姿はそれだけで嬉しいプレゼントだ。本当にいい部下を持ったな、と実感する。
毎年毎年凝りに凝ったサプライズをする部下たちだが、今年はオレが早いうちから「誕生日はツナに会いたい!」って騒いでたからわざわざ日本まで来た。


「お、そろそろボンゴレ10代目が帰る時間だぜボス。」

「じゃぁ迎えに行くか!」


そうして車に大量の日本土産を載せて、並中に向かう。
放課後だけど校舎に入ったりしたら恭弥がうっせーから校門の目の前でツナを待つ。


「あーあ、また補修だよ…」

「まー2人でがんばろうぜ!ツナ!」

「ご安心ください十代目!この獄寺隼人、十代目のために分かりやすく勉強をお教えしてみせます!」



(あーあ、まーたツナの周りはにぎやかだ。)



「ツーナ!」

「!?ディ、ディーノさん??」

「跳ね馬!?なぜここに…」

「おいっす!」


3人が三者三様な反応を返すのを見ながら、オレは学校の敷地ギリギリのところでツナが走ってくるのを見ていた。
ふと、応接室の方を見ると、恭弥がいた。ものすごい睨みを効かせた瞳とかち合う。



(男の嫉妬はかっこ悪いぜ?)



オレの考えてる事が伝わったのか、ものすごい顔をしかめて視界から消える。まぁ許せよ。誕生日くらい好きな子独占したっていいじゃねぇか。


「ディーノさんなんで日本に?」

「ん?ツナの顔を見に来たんだぜ?」

「へ?」


不思議そうな顔をするツナの腕を引っ張って車に乗せる。後ろで騒ぐ獄寺と睨んでくる山本に「じゃぁな!」って言って車を走らせた。


「え?ディーノさん??」

「ははは、びっくりしたか?このままツナん家まで帰るぞー!」

「は、はい…?」


あーあ。この全くもって今の状況についていけてない感じ。まぁ予想はしてたけど…。


「ツナ、今日なんの日か知ってるか?」

「え?…っと…?」

「…はは、なんでもねぇよ。気にすんな!」



(やっぱり知らなかったか……)



やっぱり寂しい、と思う。
でもツナの顔が見れただけで十分だ。こうやって、ツナと2人の時間が少しでも作れただけで、オレは十分だ。


「…っと、着いたぜ。」

「はい、ありがとうございます!」


ツナを車から降りる様にエスコートして、沢田家の玄関を開ける。






―――パン!パンッパン!




「!?」


職業柄、咄嗟に爆発音に対して身体が警戒態勢に入る。

でもオレの目の前にはさっきまで一緒にいた部下たち。それとママンとチビたち。リボーンや毒サソリも。

その手にはクラッカーが握られていて、みんないたずらが成功したような笑顔をしている。




「…誕生日おめでとうございます、ディーノさん!!」



後ろから、やっぱりいたずらが成功したような笑顔のツナがそう言ってくるから。




「…ありがとう、みんな。」





相変わらず、オレの誕生日は毎年サプライズに手が凝っている。








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遅刻してごめんねディーノさん!
誕生日おめでとう!!

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