11/06の日記
12:50
黒子:嫌よ嫌よも?(花黒)
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※流さん誕生日おめでとうございます!ということで流さんのみもって帰って捨てても燃やしてもいい物となっております。
「あれ、誠凛の黒子だよな?」
久しぶりの休日。今日は欲しかった新刊を買うついでにちょっと遠出でもしようと思い乗った電車。
…そして乗ってたった一駅で、乗ったことを激しく後悔した。
【嫌よ嫌よも?】
「……こんにちは。」
「はは、そーあからさまに嫌そうな顔されると悲しいなぁ。」
そういいつつも僕の嫌がる様をひどく楽しそうに見てくる彼――忘れもしない、霧崎第一の花宮真――は、それなりに空いている電車内でわざわざ僕の隣に座ってきた。
「他にも席は空いてますよ。」
「黒子の隣だからすわったんじゃん。」
「嫌がらせですか?」
「そんなことないよ。俺はお前ともっと仲良くしたいんだ…とでも言って欲しいか?」
「気持ちわる…いや、胸糞悪いです。」
「ふはっ、そりゃーいいや。」
不本意にも汚い言葉の会話が続く。ああ、もう嫌だ。会話するのも嫌だ。勝ったからといって彼のことはムカついたままだし、木吉先輩の足の事は改心したって許せることじゃない。
でもだからと言って殴る蹴るのような馬鹿な事をするつもりは毛頭無いし、ただただ関わりたくない。それだけなのだ。
「…なぁ黙ってんなよ黒子。」
「…」
「なぁって。黒子―。」
「……」
「……テツ。」
「その呼び方やめてください。貴方にそんな馴れ馴れしい呼び方される覚えがありません。」
「同じ敵校でも青峰はよくて俺はダメなんだ?」
「…この際はっきり言わせて貰いますけど、僕は貴方が大ッ嫌いです。正直会話しててもムカムカするのでしたくありません。」
「ひでー言い様だなぁ…ふーん。そっか。そっか。」
それい以来彼はニヤニヤしたまま黙った。移動すればいいのだろうがなんだかソレも癪で、彼を理由に降りる駅を帰るのもなんだか嫌で、結局僕の目的駅までただ黙って二人並んで座るハメになってしまった。
『次はー○○駅―、○○駅―』
到着駅が近い合図が流れ、僕はやっと解放されると思いつつ、でも自然な感じに席を立つ。
ゆっくりとスピードの落ちていく電車内で入り口の前に立つ僕。その隣で座っている彼。どうか当分彼に会うことがありませんようにと心の中でそっと願いながら、電車の扉が開くのを待つ。
駅が見えてきた。もうついたと思った。
――グイッ、
「!!!??」
いきなり横から腕を引っ張られた。その位置にいるのは彼しかいないから彼の仕業というのはすぐに理解できた。
そして耳元に彼が口を近づけてきたから何か耳打ちでもするのかと思った。
「…った!」
しかしあの嫌な声が聞こえることはなくて。ただ耳に近いところの首筋に瞬間的な痛みを感じた。
その後にぬるりとした感触がしたかと思うと、目の前の扉が開いて後ろから押された。
つまずきそうになりながらもこけることなく駅へ出て、後ろを振り返る。ゆっくりと扉がしまって行く中、彼は楽しそうに舌を出して、自分の首筋をトントン、と叩いた。さっき痛みを感じた部分はスースーした。
そのまま電車は発進する。彼が視界から消えて、やっと。やっと、何をされたのか理解した。
「…―~~~~!!!!!!!!!!」
彼に吸われて舐められた箇所に思いっきり爪を立てて何度もガリガリと引っかいた。
(なんて…ことを!サイテーです!)
ガリガリ何度も何度も引っかく。きっと顔が熱いのはその引っかいた熱が顔にまで伝染したのだろう。
***************
(…会話が嫌だっつーから、喋んないでいてやったんだ。これくらいいいだろ。)
嫌われてるつもりはあった。しかしあちらが試合で勝ってんだからもうそこまでじゃないだろうという思いもあった。会話すら嫌だと言われたときはおかしいのと同時に少し悲しかった…と思う。
だからちょっとした仕返しのつもりだった。会話をやめてやったんだからちょっと嫌な目に会えばと思った。それでもちゃんと周りからは耳打ちしたように見える風にしてやった。俺は別にあのままベロチューに持ち込んだって良かったがそれはさすがにかわいそうだと思った。
(あの、訳が分からないって顔…ケッサク!)
きっと今頃は駅でされたことを理解して思いっきり顔をしかめているだろうと思うと愉快だった。
「にしても、…舌先が妙に甘いって、おかしいだろ。」
☆コメント☆
[斎] 07-12 17:14 削除
最後の花宮さんの台詞がつぼです…! 後の2人が気になりますね!
[アレックス] 08-31 17:03 削除
最後の最後でそれーーーー!
私の鼻血を返せ~~~~~~~~~~
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