05/03の日記
13：35
コナン:誕生日プレゼントはとある気障なあいつの体温だった（Kｺ? 工藤生誕SS）
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工藤新一の誕生日は知っている人が多い。
だが、『江戸川コナン』に、誕生日はない。
【泣けばいいところで笑う君をどうしようもなく愛しく思うのでその気持ちを行動に移してみました】
５月４日。午前０時００分。
新一の携帯にメールが届いた。
『誕生日おめでとう新一。』
そのメールの１分後に電話が鳴った。やっぱり蘭からだった。
隣の部屋からの電話に、作られた工藤新一の声で出る。
「おー蘭。メールありがとな。」
「ううん。新一、誕生日おめでとう。今日は…会えない?」
「ごめんな。ちょっとややこしい事件にかかってるんだ。」
「誕生日くらい、警察に任せてもいいんじゃないの?」
「…ごめんな。この一日で犯人を逃すなんか、したくないんだ。」
「…うん。そっか。がんばってね、新一。」
「ありがと。蘭。」
「ちょっとでも時間できたら帰ってきてね?あと電話、たまには新一からしてよ。」
「ああ、じゃぁ、またな。」
電話が切れる。おっちゃんのいびきを背に、ｵﾚはこっそり事務所に向かう。
とてもじゃないけど、寝る気にはなれなかった。
事務所に向かっている間に、服部からもメールが来た。
『誕生日おめでとう、工藤!』
「…サンキュ、っと。」
今日は工藤新一の誕生日だ。工藤新一には色んな人から誕生日を祝うメールが来る。
直接言うのはアガサ博士くらいなもんだろ。あと灰原…かな?
今日は工藤新一の誕生日。両親からもメールが届いた。あと高校の同級生とか、その他いろいろ。高木刑事もメールをくれた。知ってたんだ…工藤新一の誕生日。
「誕生日おめでとう。工藤…新一。」
今日は工藤新一の誕生日。
―――江戸川コナンは、今日が誕生日?
分からないんだ。江戸川コナンに誕生日があるなら、今日なのか。それとも小さくなった日なのか。後者ならとてもじゃないが祝われたくない。こんな酷い誕生日も無い。
「…違う。江戸川コナンは、工藤新一だ。」
分かってる。俺の中では当たり前のことだ。
なのに工藤新一としてのｵﾚは祝われて、江戸川コナンは、無い。
違う。一緒なんだから、工藤新一宛の誕生日おめでとうって言葉は江戸川コナンのものでもあるんだ。でも江戸川コナンは存在しないだろ。あああなんだよ俺ちょっと眠気で変にでもなってんのか?
大体誕生日だなんだと騒ぐような年でもない。でも、工藤新一宛のメールが来るたびに襲うこのもやもやした感じはなんだ。気持ち悪い。まるで、今の俺が否定されているような感覚。
「…っは、」
「何を、そんなに泣いているのですか?」
「!?」
入り口から声がした。視界に映るは白銀の怪盗。
「泣いてねーよ。…何しに来た。今日は予告日じゃねーぞ?」
「ええ。今日は名探偵の誕生日です。」
「…なんでテメーが工藤新一の誕生日を知ってんだよ。」
「“最も出会いたくない恋人”たる貴方のことをちゃんと知るのは彼氏の基本的な役目ではないですか?」
「誰が彼氏だ。気持ち悪い事言うなバーロ。そんで質問の答えになってねーよ。」
「ああ、何をしに来たか、でしたね。」
そういうと目の前の怪盗は月光に白く照らされながら俺の前まで来て、そのまま抱きしめてきた。
「!?ちょ…っ、」
「泣けばいいところで笑う君を、どうしようもなく愛しく思うのでその気持ちを行動に移してみました。」
「…は?」
意味が分からないけど、KIDの腕の中は妙に心地よくて、携帯が鳴るたびにもやもやしていた感情がゆっくり融けていくような気がした。
「誕生日おめでとう、名探偵。」
…たまらなく泣きたくなった。
KIDの言う『名探偵』は、工藤新一も江戸川コナンも一緒にして言っているのがわかるから。
（ああ、こいつは何で…なんでこいつに…）
今、欲しかったのは工藤新一へのお祝いの言葉と、江戸川コナンの存在証明。
それを唯一くれたのは、天敵たる怪盗だ。探偵としての何かは傷つきながら、俺は確かに…
「…はは、笑うとこで泣くなよ、名探偵。」
「だから、泣いてねーよ。」
誕生日プレゼントはとある気障なあいつの体温だった
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１日早いけど、明日は絶対に上げれない。てかパソコンが無いので、今日のうちに上げました!
新一誕生日おめでとう!!!
私の中の新一はたまに工藤新一と江戸川コナンとの間で悩んでしまう傾向にあるようです。
ちなみに設定は限りなく原作な感じ。KID＝快斗を知らない状態です。
でもKIDとコナンちゃんは仲良し!ロストシップの仲良しさが通常運行レベル＾ｐ＾
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