SHORT（お題消化 全6)
□罪と罰
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過去において、
もしもの話なんて無意味。
だけど、
もしも違う出会い方をしていたら、と思う。
君に落ち、
君に溺れ。
眩し過ぎる君に、此の目は眩む。
もし許されるなら、
もう一度だけ君に。
罪と罰
何が起きたのか分からなかった。
「……エン、」
辺りはやけに静かで。
あまりに静かでもう雨は止んだのかと思った。
それでも地面にはひっきりなしに水がはねていた。
喉が干上がった様に乾いて声が出ない。
痛みもないのに、名無しさんはいつまでも動けずにいた。
灰色の空間に散った赤が鮮やか過ぎて、息も出来なかったのだ。