無双夢小説

□さだめ
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『妲己ちゃん、あの人だれ?』

「ああ…あの人は仙人の太公望さん。ほんっとにしぶとい人よ!!」






戦の真っ只中。
私は卑弥呼ちゃんと一緒に、妲己ちゃんの妖術で堅く閉ざされた砦の中にいる。

たまたま暇だったから外を覗いてみたら銀髪を靡かせ、見方軍をばっさばさ倒していく人が見えた。



『太公望さん、格好いいね。』

「なに言ってんの!太公望さんは敵よ?」

「そやで!いじめっこのことなんかスキになったらあかんっ。」



しってるよ。

でも格好いいんだもん。一回でいいからお話してみたいな。

もし此処で砦を飛び出したらきっと弱い私はすぐに殺されちゃうし、妲己ちゃんや卑弥呼ちゃん達だって危ない。

遠呂智様の復活の為には私と卑弥呼ちゃんの力が必要らしいし。

…私達は人の子じゃないから恋なんてできない。


あーあ。

なんで人の子に生まれなかったんだろう。






だめ
(私も自由に恋してみたい。)

せめて、名前しか知らない貴方と話してみたいな。



→おまけ

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