@+++

□りょうおもい
1ページ/1ページ


.

くるり、宙に舞う
ひらがなことば




   たかすぎさん




ぼう、と天井を眺め
無意識に出た言葉に



肺の間が、びくり、脈打つ


ズレてもいない眼鏡を直し

諦めにも似た
溜息をひとつ



痛みを与え合う繚乱は
不快な悦楽でしかないのに


あのひとの
匂いを、肌を、体温を


僕は今、莫迦みたいに
それは酷く求めていて



渇望というのが
こういう事を云うのかと

絶望すらしていて



そのクセに
目の前に現われない様

何時だって願っている



きっと、会って仕舞ったら

気持ちの齟齬や
朝起きた時にいない喪失感だとか

全てが禁忌の思いに
潰されそうになって


別れを視て仕舞うからだ



なんて、そんなのは建前で


単純に
好きになって欲しい


僕の腕の中だけで

じわり、と
命を削いでほしい



それが叶わないなら
もう姿を視たくない



僕を好きになれ
僕だけを視ろと


片隅、切れ切れの声で

情けなく叫んでるんだ僕は







КΦNЕС



「クククッ…久し振りだなァ、新八ィ」


「丁度アンタには会いたくないと思っていたところです」


「銀時を捨てられねえンなら死んでくれ…、気が狂いそうだ」

「アンタはもう狂っているでしょう?」


どうせ両思い


.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ