山田花子ものがたり

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ホグワーツレイブンクロー一年生 山田花子
成績優秀、眉目秀麗、スポーツ万能
そんな彼女の唯一の欠点は

貧乏なことである。


山田花子ものがたり 一巻終了第四話


驚愕と喜びに満ちた学年度末パーティーが終わり、試験の結果が発表された。

「まあ、花子。さすがね。あなた、学年でトップよ」
「うん、これで奨学金は大丈夫」
「せっかくこの成績で感想それだけ?」

そんな彼女は成績に固執しない姿勢がさらに人気を呼んでいったことを彼女は知らない。





人でごった返すホグズミード駅。
そこで友人とはぐれてしまったスージーは最終手段を使うことにし、荷物の中から財布を取り出し、クヌート銅貨を一枚手に取ると軽く放り投げた。

チャリーン

このざわめきの中間違いなく掻き消えていたであろうその音をどこから聞いていたのか花子が足元でその小銭を拾っていた。
スージーはすぐさまそれを捕獲する。

「本当にあなたの耳はどういうつくりをしているんだか」
「スージー。どうせなら金貨が良かったわ」
「はいはい。いい、もう少しじっとしていなさいよ」

その注意の途中でまた花子はいなくなった。
今度はどこの誰がお金を落としてしまったのだろうか。
この調子では、いつになったら列車に乗れるか分かったもんじゃない。
スージーはこっそりとため息をついたのだった。




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