いつか

□第二話
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もう帰ることはできない。
少なくとも家族との再会はかなわない。
その事実が私に与えた衝撃は思った以上に大きかったらしい。
何故かって。
だって、いつの間にか真っ暗になっているんだもん。

周囲の暗さに驚きつつ、ファイルの中に何か有用な情報がないか探す。
いろいろ見ていると「念能力」と名付けられたファイルを見つけた。
もうさすがにためらうようなことはせず、サクッと開く。

中にあったのは全部で10個のデータ。
またしても何が言いたいのかをすぐに理解する。
要するに、私がつくれる能力は10個まで。その際メモリには上限がない。
好きにやれと言うことだろう。
そのうちの2つはすでに使われていた。

なんとなく想像はついていたがこのナップザックは能力らしい。
大体四次元ポケットと同じで、しかも目の前で核爆弾が炸裂したって無傷というぐらい頑丈なつくりになっているようだ。
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