いつか

□第五話
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こんにちは、お久しぶりです。
到着しました試験会場。
上で見ていた時点で予測はついていたけど男くさいね。
エレベーターから出ると豆の顔した人(?)にナンバープレートを貰いました。
番号は295
もう少し待っていたらキリが良かったなと思ったけど言わない。

「あ、そうだ。ポンズさん、ホームアドレス交換しよう」
「そうね、あんたさっさといなくなってそうだしね」
「失礼な、私の今回の試験の目標は『実力でも平気なところを道具を使って楽しよう』なんだから」
「その目標のほうが失礼だとおもんだけどね」

まあいいかと呟いて名刺を取り出す。
その表情にはありありともうなんか言うのも馬鹿らしいと書いてある。
こちらも名刺を渡す。
当然ドラえもんのイラスト入りだ。
この世界にドラえもんが存在しないと知ったときのショックは気がつくと森にいたことの何万倍も大きかった。
仕方がないから記憶を手繰って覚えている限りをアニメーカーとまんが製造箱で再現をして満足させた。
再現後、この世界には自分しかドラえもんを知っている人がいないのだからと開き直り以降私のトレードマークとなり、道具や名刺にも必ずイラストを挿入したため『青狸』はすっかり有名になってしまったのだ。
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