とりかえばや

□No.3
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数日間学校を休んで久しぶりに登校するとクラス中の人間から涙とともに出迎えられた。
いったい何が、と思ったけどこの一言で納得。
曰く「転入生が」
そっか、もう登場だったね「獄寺隼人」

「巧ー、どうして休んだんだよ。よりによってこの時に」
「しょうがないだろ。季節外れのインフルエンザだったんだ」
「げっ、もう出てきてもいいのかよ」

そうして訴えられる獄寺隼人伝説。
一、転入初日に三年の不良をしめた。
一、校庭を吹き飛ばした。
一、テストは全教科満点。
あれ、最後はいいことじゃと思ったけど言わない。
俺、今朝普通の校庭見たんだけどなとも言わない。
特に後者は首を突っ込んだらいろいろとまずいことになる気がする。
それはともかく。

「で、それを俺に言ってどうしろと」
「お前、委員長だよな……」
「押し付けるのか! 押し付けるんだな!?」

そんな問答の末、とうとう厄介ごとを押し付けられてしまった。
クラスメイトと先生は本気で嬉しがっている。
お前ら、後で覚えていろよ。
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