とりかえばや

□No.8
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新学期が始まり、新しい委員も無事学級委員長に納まった。
のだが。
俺はどうして委員会議に出席しているのだろうか。
こういうのって普通、二三年が出席するものだろう?

まあ原因は簡単だ。
委員会議に出席するメンバーを決める席でのこと。
委員長と言う名の要領のよいものばかりが集まっているその場で、二三年は見事に一年にその役割を押し付けた。
一年は逃げ切れずに猛烈なじゃんけん合戦が行われた。
その結果。
今、ここに出席している俺。

ああ、本気で逃げ出してしまいたい。
だいぶ忘れていたのだが、三人で座っている緑化委員だとか、椅子が明らかに他と違い高級な風紀委員の席を見ていると、嫌でも記憶がよみがえる。
雲雀恭弥、初登場の回。

カツンと言う靴の響きの音とともに入室した学ランの生徒を見やる。
背後にはリーゼントの学ランが控えている。
泣く子も黙る風紀委員。
その委員長、雲雀恭弥が退屈そうな顔をして立っていた。
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