とりかえばや

□No.10
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あれから半年、実に様々な出来事がツナの周辺で巻き起こった。
それに伴う周囲への被害も中々でボンゴレ仕事しろと思いつつそのフォローに追われることとなっていた。
正直なめていた。リボーンのスパルタ教育を。
俺はマンガを結構読み込んでいたのだが、確か連載初期の事件のペースは週に一二回と言うところだったか。
しかし現実では毎日何かしらの事件が起こっている。
日々鳴りひびく爆発音や銃声に並盛生が慣れきってしまうのもしょうがないことと言えよう。
流石に授業参観のときは非難轟々だったがPTAからの訴えは出てこなかった。
…そうか、雲雀さんの権力って当然そこまで及んでるよね。
そういえば最近校長先生の姿を見かけない気がするんだけど、関係ないよね。ないって言って!

ゴホン。まあそれはともかくとして。
そのおかげですっかり忘れてしまっていたのだ。
そろそろ部下の前だけで完璧なツナの兄弟子が登場する季節だと言うことを。

気がついたのは、獄寺はともかく山本が学校に来なかった日のこと。
昼になっても現れなかった彼らの共通項と言えばやはりツナしかない。
なんだかんだで学業を疎かにさせないリボーンがそう簡単にツナを休ませるとは思えないので何かしらの事件が起こっているはず。
その原因をカレンダーを見つめながら考えて、思いついてしまった。
ひょっとしてディーノがもう来てるのでは?
それから必死になって記憶を掘り起こし、絶望的な気持ちになってしまった。
何で中学生がヤのつく職業の方々に喧嘩売ってるんだよ。
その上勝っちゃってるんだよ。
止めようにも既に昼休みも終わり午後の授業が始まってしまった今では時すでに遅し。
原作では一切描写されていなかったこの事件の後始末。
対外的には存在が公にされていないボンゴレファミリーの後継者の話を出すわけには行かないので、リボーンは手を出せない。
ここにいる理由の説明のできないキャバッローネも以下同文。
となると残るは我らが風紀委員長、雲雀恭弥か。
俺、だよなあ。

息を深々とついてとりあえず早退の手続きをするのだった。
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