花、咲く
□一輪目
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アリス学園の北に広がる森の中。
そこではたった今、新しい生徒が歓迎を受けていた。
「アリス学園へようこそ。歓迎します。新入生佐倉蜜柑さん」
鳴海先生に改めて告げられた言葉はウチの心をどこまでも飛んでいきそうなほど高く舞い上げた。
「あのー、お取り込み中のところすみません」
突然聞こえた声にウチだけでなくみんなが固まってしまう。
声の主を探してあたりを見渡すと、いつのまにかウチと同い年ぐらいの女の子が小さなの子供を抱えてたっていた。
「え、いつの間に」
その呟きが届いたのか、その子は視線をちらりとこちらに向け何か口を開こうとしたが思い直したように鳴海先生のほうを見る。
「あなたが子の子達の父親?」
ものすごい問題発言を発しながら。
一、デアイ